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2017年3月18日 (土)

Vol.381 病床削減

 先日の南日本新聞1面に、「病床削減鹿児島県34%全国一」という記事が載っていました。

 これは各都道府県が医療提供体制の将来像を示す「地域医療構想」において、2025年に必要な病床数(病院のベッド数)が41都道府県で現在より減らす必要がある、つまりは現在は過剰な状態だと試算された結果を受けての記事でした。特に鹿児島県は、その削減率が全国一で、病床を現在より34%、数にして一万床減らす必要があるということです。

 鹿児島県は以前から人口当たりの病床数が多いとは言われていましたが、それを反映するような内容です。2025年と言えばあと8年。その期間で大幅な削減目標が設定されました。

 この議論は、病院のベッドが多いと無駄な?医療が行われ、全体の医療費が高くなるという理屈をもとにして成り立っています。それが正しいのかどうかは意見が分かれるところでしょうが、国の財政がひっ迫しているのは間違いなく、いろいろな手段を使って今後病床の大幅削減に向けての取り組みがなされることと思います。勿論、目標通りにいかないのがこれまでの歴史ではありますが・・。

 一万床削減といってもピンとこないかもしれませんが、例えば100床のベッドを持つ病院が100個なくなるということ、50床の病院なら200個なくなるということで、これはかなり大きなインパクトです。

 国は入院できない患者さんは、自宅や有料老人ホームなどの施設での外来通院や在宅医療を推進していく考えのようですが、本当に適応があったかどうかはともかく、これまで比較的容易に入院治療を選択できた患者さんがその選択の権利を奪われるということに、そう簡単には納得されないかもしれません。もちろん、医療者側も同様に意識を変えるのは大変だろうなと思います。

 そして、実は医療者側にとってはもう一つ大きな問題があります。それは、100~200個の病院がなくなるということは、そこでの雇用がなくなるということです。医師、看護師、リハスタッフ、介護職、事務、薬剤師、栄養師、調理師、など多くの医療職やそれに関連する事業者が働く場を失うことにもなりかねません。

 さらっと1万床削減と書いてありましたが、鹿児島県のような地方にとっては医療・介護というのは一大産業でもあり、各所に様々な影響が出てくるかもしれないなと、少し憂鬱になった記事でしたthink


 

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